2018年02月28日 10:02 カテゴリ:ニュース
アメリカのスーパーマーケットと農業
先日カリフォルニアに農業視察に行ってきました。
現地スーパーマーケットをいくつか見させてもらったのでそれをレポートしてみます。
ただほとんど青果売り場しか見てません。
①New Seasons Market
サンフランシスコ近郊、シリコンバレーの高級住宅地にあるオーガニックスーパー。
野菜の種類はカーリーケールがとても印象的。

自動で霧吹きされる冷蔵ショーケースに裸のまま陳列されていた。細いカラフル人参が輪ゴムで束ねて売られている。色鮮やかで鮮度感があり購買意欲がそそられる。

プラスティックフィルムでパッキングされたものはスプラウト、ベビーリーフ、カット野菜、ベリー類くらい。

裸の野菜の多くはサイズにばらつきがあり量り売りとなっている。価格表示は○○ドル/ポンド(重量)となっている。レジ清算時にレジ店員が重さを量って計算する仕組みとなっている。


粒の入っていないとうもろこしなどみられた。

店長のエリックは「クレームはないのか?」との質問に「クレームを言う人はどこにでもいる。分かるでしょう(笑)?」と答えた。たった1件のクレームにもびくびくする日本とは違うな、と感じた。
オーガニックはコンベンショナル(慣行栽培)に比べて価格が2~3割高い。
②Whole Foods Market
アメリカのオーガニックブームをけん引するスーパー。
このホールフーズが
・オーガニック(アメリカは有機栽培がブームを越え定着の方向性)
・ANDI Food scoreによる高機能野菜格付け(ケールを健康野菜の代名詞に引き上げた)
・グルテンフリー
・アニマルコンパッション(家畜の権利)
・シーフードのサステナビリティー(持続可能な漁業)
・ローカリズム(地産地消)
などの考え方を商品とともに広めてきたようだ。
量り売りのデリカとイートインがあるのも特徴。

焼きトウモロコシを買って店の外のテラスで食べたが、甘くて美味しかった。
グロッサリーには「365」と書かれたPB商品が沢山みられた。
③Trader Joe’s
PB商品の多いユニークなスーパーマーケット。オンリーワンの商品群で顧客の支持を集める。オーガニックが多い。
PBのオーガニックイチゴジャムの瓶に漏れたジャムが付着していた。


日本ではクレーム(笑)クレーム以前で並べられることなくメーカー返品されちゃう(笑)アメリカらしいと思いあえてお土産に購入(笑)
④Super King Market
中東系スーパー。品揃えに特徴あり。オーガニックはほとんんど無い。
スベリヒユも売っていた。(日本では畑の野草)

青果を見ていても安く回転は速そうだが、それでもお客さんのいじりまわした裸の野菜はロス率も高いのではないかと思った。

⑤東洋系スーパー(名前を忘れた)
品揃えに特徴あり。青菜が多いという印象。チンゲンサイ、空心菜、タアサイ、ハクサイ、エンツァイなどなど。とても安い。
ポリ袋に入っている野菜が多かった。オーガニックはほとんど無い。

豆苗は量り売り。

写真は無いが魚は段違いで東洋系スーパーが良かった。鮮魚と呼べるのはここだけ。
【まとめ】
人種民族と所得格差、居住地域で線引きのできるアメリカではスーパーマーケットはコンセプトショップ化している。
その中での中、高所得者をターゲットとしたオーガニックの成長は目をみはるものがある。
日本のオーガニックは地道にコツコツ型だが、アメリカはマーケットがぐいぐい引っ張ってくることで成長してきている。
現地の有機農家の話では消費者がオーガニックの定義をきちんと理解しているわけではないようだった。ある意味イメージ先行のマーケティング先行といってもいいかもしれないが、ブームは起こり定着した。
日本の潔癖コツコツ型伝統的有機農家にはなかなか解せない手法ではあるが、それによってマクロで見ればいくぶんか環境負荷は軽減されるだろうし、農業の持続可能性も多少改善されるだろう。ベストではないがベター。
農場視察の結果、環境、オーガニックの定義など生産の事情は日本とはいろいろと違うことも分かった。生産の事情と絡めて話をするとかなり長くなるので端折ります。
僕個人としては、オーガニックに農法を限定することにミクロで意味が見いだせないので乗り気でない。ぶっちゃけ日本でアメリカのようなオーガニックブームがくることがあまり良いこととは思っていない(ごめんなさい、個人的な気持ちの問題です)。
しかし市場法改正、JA改革などが進み、農家の大規模化が進むと、マーケット(直言するとスーパーマーケット)が農業をリードする時代が日本にも来るのではないだろうか。
農家はそこに対応できるように心構えが必要だ。
現地スーパーマーケットをいくつか見させてもらったのでそれをレポートしてみます。
ただほとんど青果売り場しか見てません。
①New Seasons Market
サンフランシスコ近郊、シリコンバレーの高級住宅地にあるオーガニックスーパー。
野菜の種類はカーリーケールがとても印象的。

自動で霧吹きされる冷蔵ショーケースに裸のまま陳列されていた。細いカラフル人参が輪ゴムで束ねて売られている。色鮮やかで鮮度感があり購買意欲がそそられる。

プラスティックフィルムでパッキングされたものはスプラウト、ベビーリーフ、カット野菜、ベリー類くらい。

裸の野菜の多くはサイズにばらつきがあり量り売りとなっている。価格表示は○○ドル/ポンド(重量)となっている。レジ清算時にレジ店員が重さを量って計算する仕組みとなっている。


粒の入っていないとうもろこしなどみられた。

店長のエリックは「クレームはないのか?」との質問に「クレームを言う人はどこにでもいる。分かるでしょう(笑)?」と答えた。たった1件のクレームにもびくびくする日本とは違うな、と感じた。
オーガニックはコンベンショナル(慣行栽培)に比べて価格が2~3割高い。
②Whole Foods Market
アメリカのオーガニックブームをけん引するスーパー。
このホールフーズが
・オーガニック(アメリカは有機栽培がブームを越え定着の方向性)
・ANDI Food scoreによる高機能野菜格付け(ケールを健康野菜の代名詞に引き上げた)
・グルテンフリー
・アニマルコンパッション(家畜の権利)
・シーフードのサステナビリティー(持続可能な漁業)
・ローカリズム(地産地消)
などの考え方を商品とともに広めてきたようだ。
量り売りのデリカとイートインがあるのも特徴。

焼きトウモロコシを買って店の外のテラスで食べたが、甘くて美味しかった。
グロッサリーには「365」と書かれたPB商品が沢山みられた。
③Trader Joe’s
PB商品の多いユニークなスーパーマーケット。オンリーワンの商品群で顧客の支持を集める。オーガニックが多い。
PBのオーガニックイチゴジャムの瓶に漏れたジャムが付着していた。


日本ではクレーム(笑)クレーム以前で並べられることなくメーカー返品されちゃう(笑)アメリカらしいと思いあえてお土産に購入(笑)
④Super King Market
中東系スーパー。品揃えに特徴あり。オーガニックはほとんんど無い。
スベリヒユも売っていた。(日本では畑の野草)

青果を見ていても安く回転は速そうだが、それでもお客さんのいじりまわした裸の野菜はロス率も高いのではないかと思った。

⑤東洋系スーパー(名前を忘れた)
品揃えに特徴あり。青菜が多いという印象。チンゲンサイ、空心菜、タアサイ、ハクサイ、エンツァイなどなど。とても安い。
ポリ袋に入っている野菜が多かった。オーガニックはほとんど無い。

豆苗は量り売り。

写真は無いが魚は段違いで東洋系スーパーが良かった。鮮魚と呼べるのはここだけ。
【まとめ】
人種民族と所得格差、居住地域で線引きのできるアメリカではスーパーマーケットはコンセプトショップ化している。
その中での中、高所得者をターゲットとしたオーガニックの成長は目をみはるものがある。
日本のオーガニックは地道にコツコツ型だが、アメリカはマーケットがぐいぐい引っ張ってくることで成長してきている。
現地の有機農家の話では消費者がオーガニックの定義をきちんと理解しているわけではないようだった。ある意味イメージ先行のマーケティング先行といってもいいかもしれないが、ブームは起こり定着した。
日本の潔癖コツコツ型伝統的有機農家にはなかなか解せない手法ではあるが、それによってマクロで見ればいくぶんか環境負荷は軽減されるだろうし、農業の持続可能性も多少改善されるだろう。ベストではないがベター。
農場視察の結果、環境、オーガニックの定義など生産の事情は日本とはいろいろと違うことも分かった。生産の事情と絡めて話をするとかなり長くなるので端折ります。
僕個人としては、オーガニックに農法を限定することにミクロで意味が見いだせないので乗り気でない。ぶっちゃけ日本でアメリカのようなオーガニックブームがくることがあまり良いこととは思っていない(ごめんなさい、個人的な気持ちの問題です)。
しかし市場法改正、JA改革などが進み、農家の大規模化が進むと、マーケット(直言するとスーパーマーケット)が農業をリードする時代が日本にも来るのではないだろうか。
農家はそこに対応できるように心構えが必要だ。
Posted by アンドウゲン
│コメント(2)
とてもいい体験をされましたね
国によって作業が違いますが
参考になる事はいろいろありますね
これからもますますお励み下さい
良いお野菜が沢山出来ますように・・・
だからといってすぐに自分の農業に役立つことなんてほとんどないんですが